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STORY - Jan. 2022
コンセプトは『島とあそぶ 森とつながる』
やんばるの空気を体感できる様々なアクティビティ
沖縄本島北部に広がるやんばるは世界自然遺産に登録されたエリアも含む自然豊かな場所。亜熱帯性の常緑広葉樹林が立ち並ぶ森の中には小さな渓流から壮大な滝まで清らかな水源があり、天然記念物に指定されているものをはじめ多様な動植物が数多く存在している。青い海のイメージの強い沖縄だが、一方でここでしか触れることができない緑豊かなやんばるの大自然も魅力のひとつだ。そんなやんばるの自然に直に触れてみたい。その思いを叶えてくれる「どきどきヤンバルンチャー」というアドベンチャーツアーを体験してきた。
沖縄県の北東部に位置する東村にある又吉コーヒー園をロケーションにやんばるの自然の中で楽しめるのはジップライン、バギーツアー、ネイチャートレッキングといったアクティビティ。
ジップラインはもともと谷を渡る移動手段として開発されたものでワイヤーロープを滑車で滑り降りる爽快感が味わえる。地形を活かし、森の中に張り巡らされたワイヤーのルートは全部で5つ。万全の安全策を講じているので心配は無用だが、高所を渡るスリル感に怯みつつ、慣れてくると手を離す余裕も出てくる。何より眼下にヒカゲヘゴや巨大なシダといったやんばるならではの植物を眺めることができるのもジップラインの醍醐味で、豊富に緑を湛える壮観な森の姿を確認できるはずだ。
つづいては農園の中や森の中の悪路を4輪バギーで疾走するバギーツアー。子供と一緒に乗ることができ、家族で楽しめるのも人気の理由。やんばるの空気を感じながら、スピード感に酔いしれることができる。冒険心をくすぐられるひと時は少年時代に戻ったような清廉な気分を存分に味わえるはずだ。
ガイドに伴われながら実際に森の中を歩くネイチャートレッキングは、文字通りやんばるの自然に直接触れることができるプログラム。敷地内にあるトレイルを自分の足で進みながら、やんばるならではの植物に出合う。オオシマゼミの抜け殻やキノボリトカゲなど、森の中で生命が織りなす場面に心を寄せるのも貴重な瞬間だ。家族で小さな渓流の中を歩き、自然の音に耳を傾ける。街の中では決して味わうことのできない特別な時間が流れていく。
一見、純粋な自然が育まれているように見えるやんばるの森だが、外来種の侵入も看過できない。ツアーの中ではツルヒヨドリやアメリカハマグルマといった自然植生を脅かす存在についても学びながら、それらを抜いて除去することもアクティビティとして組み込んでいる。世界自然遺産でありながらもやんばるが直面する問題の一端に触れ、サステナブルな意識に問いかけながら、未来の姿に思いを馳せるのもネイチャートレッキングの真価と言えるだろう。
「どきどきヤンバルンチャー」を手掛ける株式会社沖縄どきどきツアーズ代表の木村房祥氏も次のように述べている。
「とにかく子供の頃を思い出し、いろいろと興味を持っていただきたいです。興味を発端として、そこから調べたり、学んだり、その延長で自然とこの森を大切にしようという気持ちが湧き出てくると思います。我々ガイドもお客様と一緒に自然への興味を抱きながら、自然を大切にしていきたいです。」
ところ変わってオリエンタルホテル沖縄の敷地内でも「どきどきヤンバルンチャー」によるアクティビティを楽しむことができる。東村でも楽しんだバギーを敷地内で走らせつつ、道中ではヤギへの餌あげを体験。タイミングが良ければ生まれたばかりのヤギと戯れることも。さらに敷地内にある川でやんばるらしい植生の中をビッグサップに乗りながら進むアクティビティへ。ガイドによる細やかな説明を受けながら、身近な場所で気軽にやんばるの魅力を感じることができるので、家族で過ごす時間としても最適だ。今後はホテル周辺における様々なやんばるの風景を巡るサイクリングツアーも予定されている。早朝のハンモックヨガも含めて、宿泊中の楽しみは尽きることがなさそうだ。
「どきどきヤンバルンチャー」とオリエンタルホテル沖縄の協業はホテル側が推し進める『島とあそぶ 森とつながる』というコンセプトによって強く結びついている。
「オリエンタルホテル沖縄のコンセプト『島とあそぶ 森とつながる』に大変共感を持っています。特に『森とつながる』という点において、私たちはホテルでのアクティビティに端を発し、森への興味の入口となる役割を担いたいと思ってます。これまで沖縄の美しい海だけが目的だった方へ、少しでも沖縄の森の素晴らしさを知ってもらうきっかけを作り、興味を持っていただきたいです。ホテルの敷地内でのアクティビティに関してはお客様へ新たな楽しみの提案をしながら、例えば小さなお子様がホテルのバックヤードに足を踏み入れ、ホテルの仕事への興味を持つ。そんなことを思ってくれたら、それは私たちのツアーのゴールのひとつと言えると思います。これからもお客様の頭だけに残るツアーではなく、心にも残るツアーを目指していきます。」(株式会社沖縄どきどきツアーズ代表/木村房祥氏)
「『島とあそぶ 森とつながる』というコンセプトに込めた思いをそのままに、沖縄を楽しむ、やんばるに触れる体験によって、むしろやんばるを身近な存在として感じてもらいたいと考えています。一方でその環境を守ることの大切さと損なわれてしまうかもしれないリスクがあることについても考えるきっかけになることができないか、という視点も常に持ち合わせるようにしています。ガイドツアーでも在来種と外来種について説明をしてもらうように木村さんと話し合い、外来種の植物駆除体験を盛り込んでいただいています。もう一つ気にかけていることは、童心に返ることが事ができるかどうかですね。沖縄の魅力は人と自然との関りにあります。その中でまだ見ぬものに出合うことができる、そんなワクワク感を共に作り続けていきたいと思います。」(オリエンタルホテル沖縄/山口直宏氏)
両者の思いの中に、やんばるの森とつながるサービスの未来像を垣間見ることができる。これから先、さらにやんばるの森を楽しみ、慈しむことができるアクティビティが展開されることに期待が高まるというものだ。
やんばるの森を楽しみながら自然を体感できるアドベンチャーツアーを展開。バギーツアーやジップライン、ネイチャートレッキングを体験しながら沖縄の自然と文化に触れることができるプログラムを実施すると共に、外来種の駆除作業など社会貢献活動も行う。沖縄県北部の東村、中部の読谷村、南部の糸満市でアクティビティを提供している。